株・証券用語辞典

「投資とはなんぞや?!」と投資の基礎を理解するために不可欠な用語をできるだけわかりやすく説明していこうと思います。皆さまが難解な金融や経済の専門用語と株式市場特有の業界用語につまずいた時に、本ブログが手ほどきになれば幸いです。

1-2 株主の権利とは?②

前記事につづきまして、
1-2 株主の権利とは?① - 株・証券用語辞典

株主の権利は、他になにがあるのでしょうか?
では、早速見ていきましょう。

株主還元

株式会社が事業活動の利益を株主に適切に還元すること。株主配当金株主優待制度株式分割や、自社株買いなど。

「事業資金を出してくれる株主様へ。おかげで事業は順調です。資金提供のお礼に配当や自社株買いでお返しします」というものです。

株式会社は株主の出資があってこそ事業活動が行えます。資金を出してくれた株主に対するお礼が株主還元です。
株主還元にはいくつかの方法があります。配当金は、その年度の事業活動で得た利益の一部をお金で株主に還します。株主優待制度では、自社製品や商品券等を株主に送り感謝の気持ちを表します。株式分割発行済株式数を増やして既存株主に株式を分配します。1株主の保有する全体の資産価値が変わらずに保有株式が増えます。自社株買いも株主還元策の1つです。買い取った自社株を消却して資本を縮小すれば利益水準が同じだったとしても1株当たり利益が高まります。株価情報を誘発し、株主の資産価値が上昇します。

株主代表訴訟

不正行為等会社に対して損害をもたらした取締役や監査役等の役員に対して、株主が会社に代わって損害賠償の訴訟を起こすこと。

株式会社の役員が「なあなあ」にならないように歯止めをかける効果があります。株主による役員のチェック機能です。

株主代表訴訟(代位訴訟)は、株式を6ヶ月以上持っている株主なら誰でも行うことができる、責任追及等の訴えです。
株主から委任されて会社を経営する取締役は、会社に対し責任を負っています。取締役が不正行為や会社に不利益を与えると、本来は、会社が取締役の責任追及をします。このとき、会社が責任追及を怠った場合に、株主が会社に代わって、その監査役損害賠償の請求をする訴訟が株主代表訴訟です。株主は、あくまでも会社の代理であり、損害賠償金を株主に支払えと請求するものではありません。会社に対して賠償金を支払うように訴えるのです。
民法による損害賠償制度消滅時効が10年の為、会社が損害を被ってから10年間は訴訟ができます。
株主が勝つと、取締役は会社に与えた損害を個人で会社に賠償しなければなりません。株主は会社に訴訟費用を請求できますが、賠償金は受け取れません。株主が敗訴した場合、訴訟費用は株主の負担です。

大株主

株式会社の株主のうち、持ち株比率の高い株主のこと。持ち株比率が最も高い大株主は、筆頭株主と呼ばれる。

その株式会社にたくさんお金を出している投資家が大株主です。多数決となる株主総会では、大株主の意見が議決を左右します。

一般に、その株式会社の発行済株式数のうち、多くの株式を持つ株主を大株主といいます。何%以上の持ち株比率だと大株主と言うボーダーラインは特にありません。有価証券報告書から転載される会社四季報や会社情報には、持ち株比率の高い筆頭株主から順に数えた上位10者までの株主名が大株主として掲載されています。
株式会社組織では、持ち株数に応じて株主の権利を持つため、大株主の発言などが注目されます。また、大株主がその株式をさらに取得して持ち株比率を引き上げると、将来的に経験を取るのかと市場の話題になることもあります。逆に、大株主がその株式を売却すると、市場の需要と供給のバランス悪化につながるため、注目される場合もあります。このように、大株主の動向が株価に影響することもあります。


次回は【1-3 リスクは、どのように抑えることができるか?】です。