株・証券用語辞典

「投資とはなんぞや?!」と投資の基礎を理解するために不可欠な用語をできるだけわかりやすく説明していこうと思います。皆さまが難解な金融や経済の専門用語と株式市場特有の業界用語につまずいた時に、本ブログが手ほどきになれば幸いです。

1-2 株主の権利とは?②

前記事につづきまして、
http://kabushokenyogo.hatenablog.com/entry/2017/11/01/215240

株主の権利は、他になにがあるのでしょうか?
では、早速見ていきましょう。

株主還元

株式会社が事業活動の利益を株主に適切に還元すること。株主配当金株主優待制度株式分割や、自社株買いなど。

「事業資金を出してくれる株主様へ。おかげで事業は順調です。資金提供のお礼に配当や自社株買いでお返しします」というものです。

株式会社は株主の出資があってこそ事業活動が行えます。資金を出してくれた株主に対するお礼が株主還元です。
株主還元にはいくつかの方法があります。配当金は、その年度の事業活動で得た利益の一部をお金で株主に還します。株主優待制度では、自社製品や商品券等を株主に送り感謝の気持ちを表します。株式分割発行済株式数を増やして既存株主に株式を分配します。1株主の保有する全体の資産価値が変わらずに保有株式が増えます。自社株買いも株主還元策の1つです。買い取った自社株を消却して資本を縮小すれば利益水準が同じだったとしても1株当たり利益が高まります。株価情報を誘発し、株主の資産価値が上昇します。

株主代表訴訟

不正行為等会社に対して損害をもたらした取締役や監査役等の役員に対して、株主が会社に代わって損害賠償の訴訟を起こすこと。

株式会社の役員が「なあなあ」にならないように歯止めをかける効果があります。株主による役員のチェック機能です。

株主代表訴訟(代位訴訟)は、株式を6ヶ月以上持っている株主なら誰でも行うことができる、責任追及等の訴えです。
株主から委任されて会社を経営する取締役は、会社に対し責任を負っています。取締役が不正行為や会社に不利益を与えると、本来は、会社が取締役の責任追及をします。このとき、会社が責任追及を怠った場合に、株主が会社に代わって、その監査役損害賠償の請求をする訴訟が株主代表訴訟です。株主は、あくまでも会社の代理であり、損害賠償金を株主に支払えと請求するものではありません。会社に対して賠償金を支払うように訴えるのです。
民法による損害賠償制度消滅時効が10年の為、会社が損害を被ってから10年間は訴訟ができます。
株主が勝つと、取締役は会社に与えた損害を個人で会社に賠償しなければなりません。株主は会社に訴訟費用を請求できますが、賠償金は受け取れません。株主が敗訴した場合、訴訟費用は株主の負担です。

大株主

株式会社の株主のうち、持ち株比率の高い株主のこと。持ち株比率が最も高い大株主は、筆頭株主と呼ばれる。

その株式会社にたくさんお金を出している投資家が大株主です。多数決となる株主総会では、大株主の意見が議決を左右します。

一般に、その株式会社の発行済株式数のうち、多くの株式を持つ株主を大株主といいます。何%以上の持ち株比率だと大株主と言うボーダーラインは特にありません。有価証券報告書から転載される会社四季報や会社情報には、持ち株比率の高い筆頭株主から順に数えた上位10者までの株主名が大株主として掲載されています。
株式会社組織では、持ち株数に応じて株主の権利を持つため、大株主の発言などが注目されます。また、大株主がその株式をさらに取得して持ち株比率を引き上げると、将来的に経験を取るのかと市場の話題になることもあります。逆に、大株主がその株式を売却すると、市場の需要と供給のバランス悪化につながるため、注目される場合もあります。このように、大株主の動向が株価に影響することもあります。


次回は【1-3 リスクは、どのように抑えることができるか?】です。




1-2 株主の権利とは?①

前記事 につづきまして、

1-1 証券とは何か? - 【初心者】株や証券用語【勉強用】


イメージ

株主になると、経営参加券や利益配当請求権など、いくつかの権利を得ることができます。
それでは見ていきましょう。

株主
株式会社の事業のために資金を出している出資者のこと。

株式の売買は、株主が別の投資家に株式を妥当な価格で譲り渡すことです。株式を買った投資家が、次の株主になります。

株式会社は、複数の出資者による資金を元手にして事業を行っています。その出資者が株主で、資金を出資した証拠が株式です。株式は従来、紙できた券面でしたが、2009年1月の株式の電子化以降は電子名簿上で出資した証拠を示しています。出資または市場で株式を買い付けた後、証券保管振替機構(ほふり)への登録をすると実質株主になります。この手続きを経て初めて、株主総会の召集通知や配当金の支払い通知が送付されます。
株主は、株式会社に対し、出資した比率に応じたオーナーです。出資した会社を小口に切り分けた株式を発行し、大勢の株主が共同で株式会社を保有しているのです。

株主の権利

株式を購入し、保有する株主が、事業資金を提供している見返りとして発行体から得られるいくつかの権利のこと。

資金を出したからには事業がうまくいってほしい。そのために株式総会で経営をチェックします。利益の一部も配分されます。

株主になると、その株式会社に対して出資した範囲内での責任を持つと同時に、いくつかの権利を持ちます。
「経営参加権」は、経営に関する重要な事項の決定権を持つものです。持っている株式数が多いほど株主総会での発言力があり、資金面で経営に参加しているといえます。「利益配当請求権は、出資した株式会社が事業で産んだ利益の一部を配当金として受け取れる権利です。
もしも投資した株式会社が解散することになった場合、その会社が負債を返した後に残った財産は出資者である株主に分けられます。この権利が残余財産分配請求権です。

配当金

株式会社が稼いだ利益の一部を出資者である株主に還元する現金。正式には株式配当金という。1株あたりの金額で示される。

利益のうち、どれだけ多くを配当金に回してくれる日は、株主とって大問題。増配報道で株価が上がる理由は、まさにそこです。

株式を発行した株式会社は、事業活動で生み出した利益を将来のために会社に残すほか、株主にも分配します。証券保管振替制度で実質株主となれば、持株数に応じた配当金を受け取れます。一般的に配当は発行済み株式数で割り、「1株当たり配当金」として表します。
配当金は投資した会社の業績の良し悪しで増減します。配当しない事は「無配」、前年の6杯から配当が復活すると「復配」、前年より配当金が増えると「増配」、減ると「減配」です。また配当金は日割計算をせず、計算期間分の配当金が受け取ります。
2006年5月施行の会社法では、定款変更を行った上で会社の利益処分を取締役会で決められるようになりました。従来は配当金に関しては株主総会の決議でした。年に何度も招集通知を発送して株主総会を開くのは現実的ではなく、中間配当と期末配当、または期末配当だけでした。取締役会の決議になり、四半期配当も実現可能となりました。

株主優待

株式会社が一定の株数以上を持つ株主に対して、自社製品やサービス、チケット等の贈り物をする制度。

消費者として利用する会社の株主優待内容は、要チェック。優待の良し悪しで投資銘柄を決めている優待マニアの投資家もいます。

株主優待は、株式会社に特に義務付けられたものではなく、新の制度です。わが社のことをもっとよく知ってもらいたい、株主に喜んでもらいたい、と言う会社が実施しています。権利確定日に一定の株数以上を待つ実質株主であれば受けられます。

株主優待はバラエティーに富、個人株主の広がりにも一役買っています。自社製品を優待製品にできる食品メーカーや、金券・割引券を提供できる小売業では積極的に導入している一方で、自社製品を消費者が直接利用できない素材・中間生産財メーカーなどの業種では、商品券やプリペイドカード等で対応しています。
しかし、直近では、業績悪化によるコスト削減や、金券や自社製品よりも配当金で株主に還元すべき、と言う考え方の台頭で、株主優待制度を見直す会社も出てきています。


長文になりましたので、
【1-2 株主の権利とは?②】につづきます。




1-1 証券とは何か?


イメージ

そもそも証券とは何のことでしょうか?
これらの基本からおさえていきましょう。

証券

金融の世界では、一般に財産上の権利を表す証書のこと。一定の権利や義務を持ち、法律上の効力を持つ。株式、債権などの有価証券を指す。


株式会社に出資をすれば株式という証券を、国にお金を貸せば国債という証券を持ちます。株式は株主としての権利を示し、国債は、貸したお金の元本と利子を国から受け取れる権利を示します。
不動産証券は、その不動産が生む収益を受け取る権利です。「証券化」とは、大きな財産や収益を受ける権利を小口にし、複数人に所有させることです。会社や不動産を丸ごと売買するより取引がしやすく、流動性が高まります。一般に、証券化は大きな資産を他者に移転したい場合などに活用されています。金融商品取引法で、「証券」は「金融商品」に置き換えられました。


単に証拠を示す証書も証券ですが、金融の世界で扱うのは有価証券。とはいえ、価値が認められなければ「無価証券」になる場合も?


株式

株式会社にお金を出している出資者の持分、または持分を示す証券。現在、上場企業の株式は電子化されている。


株式会社の事業資金を提供する出資者に、出資の証拠として発行されるものが株式(株券)です。事業に必要な資金金額を1人の出資者が、提供するのは多額でリスクが高いので、通常は多くの出資者を募り、必要な事業資金を小口に分けて大勢から出資してもらいます。出資した人を株主といいます。株主は、株主が株式会社から得られる権利を形にした証書です。株式は従来、紙でできた券面でしたが、2009年1月の株券の電子化により、現在は紙の証券は存在しなくなりました。電子名簿上に出資出資や権利の証拠が示されています。株主の出したお金は、ほとんどの場合、その株式会社から返してもらうことはできません。換金したい場合は、ほかの投資家に売り渡します。そのときの株式の金銭的価値が株価で、売買の場所は俗に証券取引所といわれます。証券取引所金融商品取引法の施行で法律上は金融商品取引所となっています。


株式は、植物の「株分け」をイメージすると理解しやすいかもしれません。規模の大きな株式会社も、小さな株式の集まりです。



イメージ

証券取引所

有価証券等の売買を行う場所。現在は全国4ヶ所に取引所なある。金融商品取引法により、法律上の名称は金融商品取引所になった。


現在、日本の証券取引所は東京、名古屋、札幌、福岡の4ヶ所です。ほかに証券市場として、デリバティブ(株式・金利・為替などの原証券や通貨売買の在来の取引法から派生した、新しい金融商品金融派生商品。)に特化した大阪取引所や、ジャスダックなどの新興市場があります。証券取引所は取引が行われる場所を示し、証券取引の仕組みを証券市場といいます。証券取引所・証券市場は投資家にリスク資産を供給する役割を持ち、有価証券および金融商品の取引を円滑に行うために存在します。個人が証券取引所に行っても売買はできません。投資家は取引所の会員である証券会社に注文を出し、売買取引を仲介してもらいます。証券取引所には、証券および金融商品の売り注文と買い注文が集められます。多くの投資家が1ヶ所に集まって、売りたい、買いたいと取引するのは実際には不可能なので、証券取引所という場所に投資家の注文を集中させて取引を行なっているのです。証券会社は、個々の投資家の注文を証券取引所に取り次ぐ株式会社のことです。


個人が証券取引所に行っても売買はできません。投資家は取引所の会員である証券会社に注文を出し、売買取引を仲介してもらいます。





証券会社

有価証券の売買の取り次ぎ、自己売買、引受、募集・売出といつ証券業を営む株式会社。金融商品取引法上の名称は、金融商品取引業者になった。


2007年9月30日施行の金融商品取引法で、証券会社第一種金融商品取引業となりました。とはいえ、業界内で慣れ親しんだ「証券会社」という呼称は当面、使用してもよいこととされています。
証券会社は、内閣総理大臣の登録を受けて証券業を営む株式会社です。
主な業務は、有価証券の売買の取り次ぎ(ブローカー)、自己売買(ディーラー)、引受(アンダーライター)、募集・売出(ディストリビューター)です。これらは、企業の資金調達に関わり、資本主義社会の重要な役割を担います。発行市場では有価証券を発行ふる国や自治体、企業の資金調達のアドバイスと有価証券の発行、流通市場では投資家同士が有価証券を売買する際の取り次ぎなどを行なっています。


証券会社は資産を「預ける会社」というよりも、資産の「取引を取り次いでもらう会社」です。売買の窓口といったところですね。


証券仲介制度

一定の金融機関以外の者が証券会社(第一種金融商品取引業者)の委託を受けて、有価証券の売買等の媒介、募集の取り扱いなどを行う制度。


証券仲介制度は、旧法である証券取引法の下で2004年4月に創設されたした。これにより、ファイナンシャル・プランナーや税理士、会計士、一般事業会社などに証券業務が解禁されました。法人、個人を問いません。証券仲介業者は、証券会社の委託を受けて顧客の有価証券の売買注文の取り次ぎや募集の取り扱い、投資信託の販売をします。ただし契約の当事者にはならず、顧客は証券会社と契約します。
2007年9月30日に証券取引法金融商品取引法に改正され、証券仲介制度は金融商品仲介制度、証券仲介業は金融商品仲介業、証券仲介業者は金融商品仲介業者に改称されました。しかし、現在でも従来から慣れ親しんでいる証券仲介業者という言葉が一般に使われています。


銀行店舗の証券会社のコーナーや、ネットバンキングの証券会社へのリンクがあったら、証券仲介制度。預金とは別の口座が必要です。

外務員

証券会社などの金融商品取引業者を行う人。資格試験に合格し、金融庁に氏名等の登録が義務付けられている。


これまでの「証券外務員」は、外務員という名称に変わりました。証券会社などの金融商品取引業者に勤務し、顧客に証券取引等の勧誘する営業員は、日本証券業協会が実施する外務員の資格試験に合格し、金融庁に氏名等を登録しなければなりません。外務員資格の目的は、営業員の資質を保ち、顧客を保護するためです。法令違反などを犯せば資格は取消されます。
外務員資格には、現在、取扱業務に応じて6種類があります。そのうち第二種外務員資格は現物株式取引が扱えますが、信用取引先物オプション取引は扱えません。第一種外務員資格は、すべての有価証券取引に携わることができます。
なお、現在は証券会社に勤務していなくても、一種外務員や二種外務員の資格試験を受験することが可能になりました。ただし外務員として活動するには、証券会社を通じた外務員登録の必要があります。


証券会社や銀行等に勤務していた時に取得した外務員資格は退職後も有効です。ただし業務を行うには登録が必要です。




長文を読んで頂きありがとうございます。
証券についてご理解頂けましたでしょうか?
少しでもご参考になれば幸いです。
私も現在、勉強中の身でございます。
何かお気付きの点がありましたら、コメントに書いて頂ければと思います。


次回は【1-2 株主の権利とは?①】です。

広告を非表示にする